古きたたずまいを残すThe Western House

文&写真 by ヤマトノオロチ

BrightonはI-96経由でNoviから15分ほどのところにある。初夏から夏にかけてはNoviを抜けた後からは両側に緑の森が茂り、Kensington Metro Parkの湖などが美しい。Brightonの町の歴史は1832年にさかのぼる。歴史ある町のひとつだ。

Brewery BeckerはBrighton唯一のブリューワリーで2014年にオープン。建物自体はダウンタウンのメインストリートに面しており、1871年に建設が始まり、1873年に建てられた。レンガ造りの外観のほか、ドア、ガス灯、2階から3階へと続く階段は建てられたときのオリジナルの物やそのレプリカで、ブリューワリーに重厚さをもたらしている。

10人ほどが座れるこじんまりとしたバーエリア。広々と広がる歴史あるフロアーとスツール、テーブルだが、ブリューワリー自体は実にモダン。グルテン・フリーのビールも多く、食生活のスタイルが多様化している今の人々にも受け入れられるようにという努力も惜しまない。

“Fine artisanal and historic Ales and Lager”の自負どおり、Pre-Prohibition 時代からのスタイルの1905 Amsdell IPA(ABV. 7.7%)はオーガニックのcorn grits(ひきわりトウモロコシ)を使用、“アメリカ式“のHop beer=IPA。HefeweizenはBrewery Beckerでは人気のバーバリアン・ビール。これもグルテン・フリー(5.2%)。バナナとクローブの風味とクリーミーな感じがスムーズ。メニューには10種類以上のビールがエントリーしている。オンサイトでの醸造なので、人気の物はメニューに載っていても品切れになる可能性もあるので、要注意。

このブリューワリーではスナック的なものはあるがキッチンはない。「ほかの店で作られた料理や、Brightonにはいろいろなレストランがあるから、そこからのデリバリーを持ち込んでもいい」というスタンス。グルテン・フリーに配慮していると同時に、「アルコール類はちょっと」という人にも「ルートビール」などのノンアルコールもある。建物自体は広々としており、週末のみ2階と3階がバーになる。

さて、再びBrewery Beckerの建物の歴史に戻ろう。The Western Houseと呼ばれるこの建物はホテル等の歴史を経て、現在のオーナーが購入し整備した。「さらにもう150年以上の生命をこの建物に吹き込んだ」リノベーション。2,3階は貸しきり可能なフロアーになっているほか、見所も多い。夏にはビアガーデンとしてにぎわう庭のcatalpa(アメリカ・キササゲ)の木は、1892年発行のポストカードにもその姿はあって、すでにThe Western Houseの高さほどだった。ミシガン州の州都に「州で最も古い」catalpaの木があるが、このブリューワリーの木はそれよりも古いのではないか、と言う説もある。また、建物自体イタリア様式を採用しているが、フロントドアは1880年代のイタリア・ジェノバのもの。ミシガンにあるブリューワリーの中でも建物の歴史とインテリアはほかを圧倒している。「マーケティングはリストの一番下」といっていたが、日本の岡崎市にあるブリューパブとコラボしている、とのことでこちらもおもしろい。

Brewery Becker

500 W. Main St., Brighton, MI 48116
電話番号: 810-844-0225
ウェブサイト:http://brewerybecker.com/