平成29年度 デトロイトりんご会補習授業校 卒園・卒業証書授与式 1

3月17日(土)、デトロイトりんご会補習授業校で第20回卒園式・第45回卒業証書授与式が挙行された。今年度の卒園・卒業生は、幼稚園部98名、小学部68名、中学部21名、高等部7名を数えた。

午前中にノバイメドウズ校で行われた卒園式では、体も心も格段に成長した園児たちが、緊張感をはらんだ大人びた面持ちで式に臨んだ。宮本正彦校長は、卒園を寿ぐとともに、小学校生活へ向けての贐の言葉を伝えた。

午後に行われた小・中・高、合同の卒業証書授与式は、中・高等部が借用しているノバイ高校の講堂で挙行された。来賓として在デトロイト日本国総領事館の和田充広総領事、デトロイト日本商工会藤田佳幸会長ならびに植田庄作事務局長、JSDウィメンズクラブ代表としてジョーンズみえ子氏、さらにノバイ学校区の教育長をはじめ同学区の教育関係者、また、イースタンミシガン大学の桶谷仁美教授が臨席。りんご会理事長ならびに運営委員長、父母会執行部長、小学部高学年以上の在校生、卒業生の保護者が出席し、盛大に催された。

開会の辞の後、列席者一同による日本国歌の斉唱、生徒によるアメリカ合衆国国歌独唱、そして児童生徒による校歌の斉唱が行なわれた。続いて、卒業生一人ひとりが学校長の手渡す卒業証書を恭しく受け取り、その間、在校生による生演奏のBGMが流れ、厳粛ながらも穏やかな雰囲気に包まれた。

宮本校長は式辞のなか、現地校と両立させて卒業を迎えた児童生徒たちを称えたほか、道元禅師の和歌「春は花、夏はほととぎす、秋は月、冬雪さえてすずしかりけり」を紹介し、この歌はそれぞれの季節にそれぞれの特徴があるという季節の素晴らしさを表しているだけでなく、一人一人がもっている個性・良さがあり、それをしっかりと自分の力にして欲しいという意味もあると説き、自分らしさに向き合いながら精一杯、これからの大切な道を歩むよう願いを届けた。また、「最大の理解者であり応援者であるお父さんお母さんに、しっかりと顔を見て心から感謝の言葉を述べてください」と告げ、最後に

「君たちの可能性は無限大です。これからの活躍を期待しています」と、力強い言葉を伝えた。

和田総領事は、卒業生に対する祝辞、保護者や理事・運営委員・父母会そして講師、地元の関係者に対する謝辞に続け、日本にいる同学年の生徒が出来ない貴重な経験・学校生活を送ったことであろうと評し、「世界は大きく動いており日本を取り巻く環境も厳しいものがある中で、皆さんのように世界のことを知っている人材がますます重要になってゆく」と述べた。「日本・世界のことを勉強し、異なった文化や人に触れて自分をさらに成長させ、国際的で逞しい大人になって欲しい」、そして、「ここでの生活を誇りに新しい道をさらに進んでいってください」との贐の言葉を卒業生に届けた。

マシューズ教育長からのスピーチ(英語)では、かつて日本を訪問した際に目にした生徒のたちの無邪気さを話題にし、「日本でもここでも、生徒は生徒であり、変わらない」と語り、成功のカギは教育であると指摘した。ノバイでの経験が人生に豊かさを与え、ここで培ったことが活きるようにとエールを送った。

在校生の「送ることば(中高等部では送辞)」では、上級生との思い出や、上級生を見習って励み続けたいといった抱負などが語られた。それに応じた卒業生による「お礼のことば(中高等部では答辞)」

では、保護者や先生方へのお礼や後輩への激励のメッセージとともに、当地での苦労と喜び、友や先生との思い出などが紹介された。いずれの言葉にも、苦労を乗り越えて卒業にこぎつけた達成感や自覚が表れていた。

最後に、卒業生と在校生が全員で「旅立ちの日に」を合唱し、感動のなかで閉式となった。

小学生が退席した後、補習校生活が最後になる高等部卒業生7名を送る特別イベントに移り、各自がスピーチに立ち、忘れがたい思い出、そして前途への抱負を熱く語った。「英語で過ごすことが多い中、補習校は日本人であり続けるために欠かせない存在」という言葉に、補習校の存在意義が集約され、同校での学びや人との繋がりが今後の財産になるであろうことが窺われた。輝かしい旅立ちの日であった。