アメリカの生徒が日本語クイズ対戦 2018 Michigan Japanese Quiz Bowl 8

3月11日(日)、恒例のMichigan Japanese Quiz Bowlがイースタンミシガン大学キャンパスにて開催された。Japanese Teachers Association of Michigan (ミシガン日本語教師会)と、担当校との共催で企画・運営されており、今年も昨年に引き続きイースタンミシガン大学(以下EMU)がホスト役を務め、他の州立大学の教師陣を含め、多数の日本語指導者、学生、一般ボランティアの協力のもとに実施された。デトロイト日本商工会、日本国総領事館も協賛している。

  クイズ大会は、ミシガン州内のハイスクールで日本語を学ぶ生徒達が日本語能力や日本に関する知識を競うクイズゲーム式の競技大会で、参加者は学校毎にチームに分かれ、2チームの対抗で様々な問題に挑戦した。一つの学校からの複数チームの参加も可能で、昨年と同数の43チームがエントリー。学年分けではなく、日本語学習時間数で区切った5つのディビジョンに分かれて、日頃の成果を発揮すべくバトルを繰り広げた。テレビのクイズ番組にあるような早押し問題もあり、ゲーム的な要素があるゆえか、生徒たちの意気込みは高い。

  午前中に行なわれた3ラウンドまでは、保護者や指導者(コーチ)にも非公開。午前中の各ラウンドでの総得点が高い2チームが午後の一般公開のファイナルラウンドに進んだ。

  会場には昨年同様に‘文化エキスポ’と称された日本文化紹介や日本関連団体のブースも設けられ、EMU学生による書道の体験コーナー、EMUとUofM合同による合気道クラブの実演、JSDウィメンズクラブ有志メンバーによる茶の湯実演、折り紙のワークショップと浴衣体験のほか、日本語プログラムの紹介をメインにした各大学のブースも並び、クイズ挑戦だけではなく、日本文化を体験したり、将来に向けての情報を得たりすることができる場にもなっていた。

  今回、初登場の企画は、非営利団体『ひのき財団』による「ひのき杯“Hinoki Cup”」 という4年生から8年生を対象にしたバイリンガルクイズ大会。90分という長い時間、日本語と英語の質問にチャレンジしてチームごとのポイントを積み重ねて、賞品をもらえる形式で、「日本語力・英語力はどんなレベルでもOK!」と謳っていた通り、早い者勝ちではなく順番に、生徒自身が問題の難易度を選べることができ、皆に解答とチャレンジの機会が設けられていた。日本語学習歴(年数)の制限は無く、日本語が継承言語でも良いため、日本人の子供の参加もOK。予め公募が行われ、今回の応募者はミシガン州内11校から24人。バイリンガル能力を発揮する場となった。会場の部屋を飛び出して、見知らぬ訪問者に好きな食べ物などを尋ねてサインを集めるゲームもあり、生き生きと動き回る姿もあった。

  午後、いよいよQuiz Bowlファイナルラウンドの会場にあてられた講堂でフォーマルプログラムが開始。決勝対決に先がけて、まず在デトロイト日本国総領事館の代表が挨拶に立ち、和田総領事からのメッセージとして、指導者方、参加生徒たち、本大会の開催関係者に対する感謝のことばに続けて、当地の日本語学習環境と熱意の高さを称賛。日本語そして日本文化に携わり続けて欲しいとエールを届けた。

  同イベントでは例年、生徒たちに生の日本文化を鑑賞する機会を与える目的で、武道や芸能の実演をプログラムに組んでいるが、今年はミシガン大学(UofM)剣道クラブによる解説付きの形の紹介と練習実演が披露された(下写真)。剣士が発した気合みなぎる甲高い掛け声に、息を呑んだ観客が多かった一方、奇声と感じたのか笑いだす生徒もおり、感じ方の違いを実感させられた。教室では得ることのできない経験になったことであろう。

  さて、本題のクイズ問題だが、内容は多岐にわたり、日本語文章の聞き取り、単語(平仮名・カタカナ)や漢字熟語の読み・英訳、さらに、文化や習慣を知らなければ答えられないようなものまであった。生徒らの日本語力のみならず知識の豊かさに、日本人観戦者も感嘆の声をもらしていた。真剣勝負ながらも楽しんでいる様子が伝わってきた。活気にあふれる大会であった。

  クイズ大会の他に、事前に応募と審査が行なわれた年賀状コンテストの表彰もこの場で行なわれた。こちらも、絵柄や言葉から、作者が日本の文化にも通じていることが伺われた。

  日本語、日本文化を学ぶ生徒は両国の架け橋であり理解者。成長と活躍を大いに期待したい。