デスバレー 北米で最も低く暑い場所 4

弊紙1月号で北米で一番美しい街とも称されるサンタバーバラを紹介したが、今回は、アラスカを除いたアメリカ本土で最も大きな国立公園であるデスバレーを紹介。総面積は1万3千平方キロメートル強、と、長野県とほぼ同じ、東京都の6倍以上の面積にあたるというから想像を絶する。

デスバレーは1913年7月10日に、当時の観測史上で世界最高気温となる56.7℃が記録されているほどの灼熱の地であり、アメリカで最も乾燥した場所である。また、海抜マイナス86mという北米大陸で最も低い場所が存在する。巨大な砂丘があり、海面より低い塩原がある一方で3千メートル以上の山もある、という、極端で壮大なスケールを目にできる地なのである。「死の谷」という名であり、荒涼たる風景も広がる一方、意外にも緑豊かなエリアもあるが、ここならではの必見観光ポイントを列挙したい。

バッドウォーター・ベースン

北米の最低地点にあり、塩水湖が干上がって出来た広大な塩原と塩水だまりが広がっているデスバレーを代表するポイント。駐車場の近くまで塩原が在るが、(稀なる雨が降ると変わるのかも知れないが)正直、かなり黒く薄汚れて見えた。道なき道(観光客が踏み固めた歩道が何となく在る)で奥まで行くと、より白い輝く塩原を目にすることができる。

駐車場からハイウェイの逆側にそびえる岩山の中腹あたり、86メートル上に、「sea level」のサインが見え、不思議な感覚に陥った。

絶景スポット ~ザブリスキーポイント

眺望のよいスポットは2か所。その一つゴールデンキャニオンにはハイキングで行くしかないが、ザブリスキーポイントは駐車場から100mほどの舗装トレイルを歩いた高台で、壮大な景色を見渡せる。周辺には、含まれている鉱物の違いによって、黄色、ベージュ、クリームと色とりどりのしま模様の渓谷が見られる。日没時にはさらに輝きを増す。

バッドウォーターの近くから入り込むアーティストドライブでは、藤色やピンク、緑系など、さらに豊かな色彩が楽しめる。 

悪魔のゴルフコース Devil’s Golf Course

ゴルフコース?!と思いきや、コースがあるわけではなく、岩塩がごろごろと転がった荒涼たる場所。「こんな所でゴルフをするのは悪魔くらいだろう」という命名だという話。

メスキートフラット砂丘

高さ30メートルのメスキートフラット砂丘はデスバレーで最も高い砂丘ではないが(最も高いユリーカ砂丘に行くには四輪駆動車が必要)、アクセスしやすい場所にあり、必見ポイント。砂は常に動いているので砂丘には標識のあるトレイルは無い。駐車場からどこまで歩き回るかは自由。遠方の高い峰を目指して歩き、引き返す人が多い。陰影が出て美しい時間帯は日の出の直前と日没前後だということ。ガラガラヘビに注意の看板が立っていた。

デスバレーは数々の映画の撮影場所として古くは西部劇やSF映画などに度々登場している。ここの砂丘では『未知との遭遇』の冒頭の砂嵐のシーン、『スター・ウォーズ エピソード4』でR2D2が彷徨うシーンが撮影されたという。前述したバッドウォーターの景色も

『スター・ウォーズ エピソード4』で主人公らが宇宙港を見下ろすシーンに使われている。非地球的な景観に出会える地なのだ。

採掘所跡

1994年に国立公園に指定される前、この地域は採鉱で栄えていた時期もあった。一時的にはゴールドラッシュもあり、町ができたこともあったという。硼砂(ホウ酸塩鉱物)の採掘は長い期間続いた。その跡が一部残っている。