「幸運のクローバー」

文&写真 by ヤマトノオロチ

新しい年の始めには誰でも「幸運にめぐり会いたい」と思うだろう。幼い頃、「四葉のクローバーを見つけるといいことが起きる」というのを信じて探した経験がある人も多いと思う。大人になっても。「四つ葉」ではなく「五つ葉」のクローバーを見つけた人は? それがこのブリューワリーのオーナーだ。

アットホームな感じでホームブリューの延長か、と少々高をくくっていたが、それは誤解だった。Waterfordはオークランド・カウンティの空港があり、Commerce Townshipのお隣り。

Rustic Leaf Brewing Companyは「幸運」以上のものを感じさせる。リボンカッティングは2017年12月で、オープンしたて。オーナーのScottは「もう一人のオーナーDougも自分もこの地域に住んでいるから、ほかのブリューワリーとは遠くも近くもないところにオープンさせた」という。もちろん、地域のアーティストの作品を壁に飾ったり、マグクラブのマグはHowellのアーティストのデザインなので、地元にアピールするものがある。

さらにユニークだと感じさせたものは、インテリア。Dougが野外コンサートを観にいったとき偶然見つけた五つ葉のクローバーのデザインが壁にかかっている。スツールに座って見ると立体的な五つ葉のオブジェに見えるが、実はペインティング。奥さんの友人でジョージア州のアーティストが描いたのだという。カウンターの近くの柱に絡まっているツタも同じくペインティング、と言うから驚いた。

季節限定のCuronian Spit (Abv 7.8%)はporter。グラスに刷られている店のロゴが見えなくなるほどの褐色のボディー。何か芸術的な雰囲気を感じさせる。このネーミングの由来はリトアニア共和国とロシア連邦にまたがる100キロ弱のバルト海沿いの砂州。Dougがリトアニア出身なので、インターネットでこの砂州を見つけたのだという。インタビューのあと、バルト海というと極寒ゆえにこの漆黒の色がぴったりなのかな、と想像力を膨らませてくれた。ウィキペディアによると、この砂州はユネスコの世界遺産にも登録されているところだった。ポーランドからリトアニアにまたがる先住民が住んでいたところ、ドイツの文化の影響があった。ドイツのノーベル文学賞受賞作家、トーマス・マンも好んでここに夏の別荘を建てたが、ヒトラーの脅威を受け、別荘は接収。その後、地域はロシア支配下になりドイツの雰囲気が消されてしまったが、ソビエト連邦崩壊後は再び、保養地としてドイツ、リトアニアの人々に人気だという。Porterは独特の風味とアルコールのタッチが加わり、porter好きにはたまらないものだろう。そのほかにSilverback IPAは「おススメだがdangerous IPA」とScottはいう。Warriorというアルファ酸度の高いホップを使っているのも特徴。あまり使われていないホップだが、「入れてみようか」というチャレンジ精神から。このオーナー兼ブリューガイの二人は自宅でビールを造っているうちに店を構えることになった。「自宅でのビール造りの大失敗は」と聞いてみると、「チョコレート・ラズベリーのビールを造っていたときに、チョコレートがあちこちに飛び散ってしまったこと」。この話を聞いて場面を想像し大笑いしてしまった。

現在、キッチンはないが隣りのテナントスペースも既に借りており、店を拡張して食事も出せるようにする予定だ。

Rustic Leaf Brewing Company

7200 Highland Rd. Waterford, Michigan 48327

(248) 599-9933

www.rusticleafbrewingcompany.com

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