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lifescape(30)
掲載日:2017.10.10 | Lifescape

「なくて七癖」と言われるように、私達、誰もがしぐさや話し方など様々な言行において癖を持っているものですが、癖というのは、言行に限らず、個人それぞれの物事の感じ方や考え方にも浸透しているものです。今回は思考癖についてお話ししましょう。

思考癖とは、個人特有な思考的傾向や特徴をいいます。思考癖は、良し悪し、誰もが持ち備えているもので、その多くは私達個人に個性を与えてくれる要素となります。多くの思考癖は私達が人生の経験を通して自己を形成していく中で作られ、私達個人の観念や信念体系の中に織り込まれていきます。

私達皆はそれぞれが持つ思考癖、思考のフィルターなるものをとおして世界を見ていきます。ゆえに、私達は物事をありのまま見ているようで、見られていないことが多く、目の前の起こっている現実と自分の頭の中で作り上げている現実に誤差が生じる傾向にあります。

また、思考癖は私達の感情や行動に大きな影響を及ぼします。良いとされる思考癖の場合は、私達の日々のストレスを緩和してくれたり、私達の心のバランスをうまく調節するお手伝いをしてくれますが、思考が暴走するような思考癖の場合、起こった出来事を現実的に考え直す余裕を個人に与えてもくれなければ、後ろ向きな感情をどんどん大きくしてしまいます。結果、行動力も鈍ってしまいます。

このような心にあまりよくないとされる思考癖は、一般に、認知の歪みとよばれています。認知の歪みは私達を心理的に追い込んでしまう傾向にあり、うつや不安障害を引き起こす原因ともなるといわれています。では、どのようなものが認知の歪みといわれるのか、ここでいくつか例をご紹介しましょう。

• 物事には様々なケースがあるにもかかわらず、すべてのケースにおいて同じように扱ってしまう傾向。「毎回~になる・ならない。」「いつも~となる、決して~とならない。」と絶対的、一般的に認知。

• 何事に対してもマイナス思考。例えば、コップに水が半分入っていた場合、「半分も入っている。」でなく、「半分しか入っていない。」と認知。

• 些細な出来事においてもまるで大参事のように扱ってしまう傾向。例えば、数学の試験に失敗してしまう。自分の人生は終わりだと認知。

• 何事においても他人(又は、自分)を疑う、責める傾向。例えば、「あなたが~したから、自分が~の状態にさせられてしまった。」と認知。

• 物事が完璧に展開しなければ、自分(又は、他人)に対し、否定的なラベルを貼り付けてしまう傾向。例えば、「誰でも失敗はあるよね。」でなく、「自分はなんてダメな人間だろう。」と些細なミスが許せない認知。

• 事実を確認せず、または、証拠がなくとも、必ず、悪い結論を予想する傾向。例えば、連絡したけれど、友人から連絡がない。「あれ、どうしたのかな?」ではなく、「嫌われたに違いない。」と認知。

• 物事を全体的に見るのではなく、ある一部だけに焦点をあててしまう傾向。何千人もの出場者のマラソン大会に出場。なんと、上位10%内で完走するが、98(位)という数字だけを見て、「自分は何をやってもだめだ。」と認知。

• 他人のことを羨む傾向。例えば、「彼女は~で幸せだな~。それに比べ、自分は~で不幸だ。」というように、常に垣根の向こうの芝はいつも青いという認知。

この他にも様々な認知の歪みタイプがありますが、上記のような認知の歪みがあると、いつも心の中がざわつき、落ち着かない状態としてしまいます。また、認知の歪みは、嫌なことや辛いことが絶えない人生という架空の現実を自分の中で作り上げてしまいます。その結果、常に気分がすぐれない状態、また、悲しみや怒りなどの後ろ向きな感情が蔓延する状態が続き、「人生はとても辛く苦しいものである。」と心から感じるようになってしまいます。

また、認知の歪みは、気分の浮き沈みが激しくさせてしまうだけでなく、何かを始めたくても身動きが取れない状態に自己を追いやってしまう傾向にあります。かの有名なガンディーの言葉で、 Your beliefs become your thoughts, Your thoughts become your words, Your words become your actions, Your actions become your habits, Your habits become your values, Your values become your destiny。というものがありますが、思考は私達の感情や行動に影響を与えるだけでなく、私達の運命をも定めてしまいかねません。思考というものはとてもパワフルです。思考を少し変えてみるだけで、今、自分が置かれている状況が全く異なったものに変わるものではないでしょうか。

最後に、自分の認知の歪みをチェックしてみましょう。

• 職場や家族など、周りに自分をイライラ、不安、困惑などさせる人が多くいる。

• ここ数週間で絶望的だと感じることがあった。

• 我慢できない、耐えられないと思うもの、ことが多い。

• この数週間を振り返りと、こうであるべきなのに、そうでなかったと感じることが多かった。

• 人にはできることがどうして自分にはできないのだろうと感じることがある。

• この数週間を振り返りと、どうしてひどいことが自分に起こり続けるのかと感じたことがあった。

• 嫌な人や批判的な人が周りに多いと感じる。

• 人生を失敗したと思えることがある。

• ここ1週間で限界だと感じることがあった。

• 自分の感情がうまくコントロールできないと感じることがある。

はいという答えが多ければ、多いほど、歪みがみられます。

こあきバイヤーズドルフ:Lifescape Counselingのオーナー、プロフェショナルメンタルヘルスカウンセラー。West Bloomfieldにて日本語で個人/カップル/グループカウンセリングを提供。お問い合わせは、お電話、又は、ウエブサイトをご利用ください。

Lifescape Counseling LLC 

www.lifescapecounselingllc.com | 734-237-3589

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